パニック発作とは?
パニック発作が起こりそうなとき、
起きたときでもぜひ試してみて欲しいことがあります。
パニック発作とは、
動悸(心拍数の増加)、発汗、身震い、
息苦しさ(息切れ)、窒息感、胸の痛み(不快感)、
吐き気(腹部の不快感)、めまい(気が遠くなる、ふらつく、頭が軽くなる)、
非現実感(離人感)、コントロールを失うことの恐怖(気が狂うことへの恐怖)、
死ぬことへの恐怖、異常感覚(感覚麻痺)、冷感(温感)
これらの症状のうち4つ以上が突然現れて、
10分以内にその頂点に達するもの。と定義されています。(DSM-Ⅳ)
パニックになりそうなとき、多くの人が
「またパニックになったらどうしよう」
「もうどうにかなってしまいそう」
「このまま死んでしまうんじゃないか」
というそんなそわそわするような感覚や、
呼吸が荒くなって落ち着かなくなったり、
息苦しさや冷や汗、胸が締め付けられるなどの症状が現れて、
どう対応したら良いのか分からず、余計にパニックになって苦しくなります。
そんな時にぜひ知っておいて欲しいのは、
まずパニックになる仕組みを理解しておいて欲しいのです。
なぜなら、この仕組みを理解することで、
冷静な判断ができるようになるので、パニックの症状が落ち着くからです。
パニックのしくみとは?
パニックのしくみは、
思考→感情→パニック
という構図で起こっています。
つまり、
これは自分の頭の中でそう考えて、
自らが引き起こしていることだからです。
たとえば、
「パニックになったら、もうどうにかなってしまい、
このまま死んでしまうのではないだろうか」
と自分の頭の中で考えています。
そしてそう考えることで、
過剰な恐怖感、不安感、焦燥感などを招き、
結果、パニックになっている。という仕組みです。
そのため、カウンセリングの際、
この仕組みを理解してもらうために、次のようなアプローチをします。
「私は、もうどうにかなってしまい、
死んでしまうのではないかと考えて、自分で自分を不安にさせています」
と言ってください。と促し言葉に出して言ってもらいます。
これを声に出して言うことで、
自分の思考と感情は、自分が管理しているんだな。
ということに気づいてもらいます。
パニック発作には、
これを自分でしっかり理解することがとても重要になります。
パニック発作になっても死なない
そして次に、
「パニック発作になっても死なない」
という事実を理解することです。
実際息苦しくなって、
心臓がドキドキしてとても苦しいため、
本当に死んでしまいそうな恐怖感にみまわれますが、
実際はパニック発作では死にません。
周りにいる人も、
苦しそうにしている人を目の前にするとつい慌ててしまいがちですが、
大きな声で救急車などの助けを呼びかけるなどして、
大ごとにしないようにするのが良いとされています。
その理由としては、
パニック発作で死に至ることはない。
ということと、
パニックになる人の特徴として、
人に気を遣いやすい人が多いので、
大ごとにしてしまうと人に迷惑をかけてしまうという思いから、
更に症状がひどくなる場合があるため、大ごとにしないようにするのが良いとされています。
仮に、
飛行機の離陸直後にパニック発作になったとしても、
緊急着陸などはしないようにしてください。
パニック発作を落ち着かせる方法とは?
そして最後に、
パニック発作を落ち着かせる方法として、
アルファベットやひらがなの文字を反対から言ってみる。
という行為が効果的です。
「Z、Y、X、W…」
「ろ、れ、る、り、ら…」などです。
これをする理由としては、
これを頭の中でする(考える)ことで
冷静になり落ち着いていくためです。
要するに、
自分のなかで起きている思考と感情が冷静になるように、
ご自身で工夫してやってみることが良いと思います。
たとえば、
他ごとを考えてみるとか、
楽しいことを考えてみるとか、
歩き回って気をそらしてみるなど。
冷静になれるようご自身でできることを
いろいろ行動に起こして試してやってみることをおすすめします。
上記のいずれも、
自分でできることなので頭の中に入れておいて
いざというとき使ってみてください。
周りにパニック発作でお困りの方にも、
ぜひこの仕組みや方法をお伝えくださいね。
それでもうまくいかないときは、いつでもご相談ください。
カウンセリングでは、
パニック発作特有の閉塞感を打破するカウンセリングの方法があるので、
お気軽にお問い合わせください。
※予期不安などがかなり強く苦しい症状が頻繁な方は、
病院でのお薬とカウンセリングを併用されることをお勧めします。